夫婦問題相談室リボーン 今枝朱美です。
3年続けて通ってくれている相談者がいます。
最初は「姑にいじめられて辛い」という問題でした。
その姑というのも本家に嫁ぎ、姑に押さえつけられ苦労していたそうです。
それなのに嫁を自分と同じ目に合わせるなんて…
と思いますが、よくある話です。
姑は夫を早くに亡くし、また身体の不調もありすべてが不安なんですね。
財産をとられ捨てられてしまうのではないかと内心びくびくしている気持ちが不安を増幅させ、嫁いびりをすることで自分の存在意義を確認しているかのようでした。
相談者である嫁は、同居を境に料理や子育てに文句をつけられるようになりました。
気の強い姑に言い返すことができず、過呼吸や手の震えといった症状が出るようになり相談に来ました。
よくよく話を聞いていくと、幼いころ両親が離婚し母親に虐待されて育ったようでした。
幼い子どもにとって、母に逆らうことは家も食事も失う、つまり生きていけないことと同じです。
詳しいお話はできませんが、ただひたすら耐えるしかなかった頃のことがフラッシュバックしてしまいます。
母と姑が重なります。
夫は比較的良い人で、間に入ってくれたりもすることが唯一の救いです。
そんな過酷な状況の中、ふたりの子どものことはとても大切に育てています。
何年もかかりましたが、強くたくましくなりました。
夫の妹のことまで心配できるくらい余裕も出てきました。
先日ふときいてみました。
「母親が子どもを大切に育てること、どこで習ったの?」
「私、子どものころひとりでいつもテレビ見てたんです。
一番好きだったのはアメリカのホームドラマで『大草原の小さな家』でした。
それを見ていつも大人になったらこんな家庭を作りたいと思っていました。」
テレビでみた幸せな家庭を自分の理想のイメージとすることもできるのですね。
いろんな家庭があり、自分は自分の思う家庭を作ることができるんだと思ってくれると嬉しいです。
「親が離婚したから自分も結婚がうまくいかない。」
「親に虐待されたから自分も子どもを虐待してしまう。」
と心配する人もいますが、決してそんなことはありません。
親子の問題、嫁姑の問題もご相談ください。