セックスレスという言葉に振り回されないでください

セックスレスって何でしょう?

 

物の名前ではありません。

感情についてでもありません。

これは状態のことです。セックスが行われない状態。

 

何言ってるの?当たり前でしょ?と思うなら良かったです。

ここでつまずく人もあったので。

 

この場合のセックスって何ですか?

 

挿入して射精することですか?

それだけがセックスですか?

 

日本性科学会のセックスレスの定義は、

『特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシャル・コンタクトが一ヶ月以上なく、その後も長期にわたることが予想される場合』

この状態をセックスレスと呼んでいます。

 

この場合のセックスとは、性愛の気持ちをもってする行為をさします。

ですから、性的な愛情をもってするキスや愛撫なども含まれます。

そして特殊な事情とは、病気であるとか出張中であるとかで、今だけの場合は除かれます。

 

定義としては一ヶ月以上となっていますが、夫婦ともに望んでいなければ問題とする必要はありません。

二人のペースが「私たちは盆と正月で大満足!」「旅行でお泊りしたときが楽しみ♡」ならそれもありです。

 

「セックスレスではいけないのですか?」とよく聞かれますが、セックスレスがダメだとは書いてないです。

 

セックスレスが問題とされるのは、一方が求めているのにパートナーに拒否される場合、二人が望んでいるのに何らかの原因でかなわない時です。

 

そして、セックスを拒否する原因に目を向けず、「私のことが嫌いだからしないんだ。」「したくないから俺のこと嫌いなんだ。」と思い違いをすることです。

 

セックスレス=悪という思いに囚われないでください。

そして、膣内での射精にこだわることでさらにセックスレスになってしまうことは避けてください。

 

男性にありがちな、立たないかも、中折れしたらカッコ悪いからという気持ち。

ご相談者からもよく聞かれますが、愛されたいと願う妻たちはそんなことよりもスキンシップを望んでいます。

体調すぐれず思うようにいかない時でも、愛情たっぷりなスキンシップで十分満足します。

最近増えている膣内で射精できない時も同じで、女性は射精されることが特別気持ちいいわけではありません。

 

女性にありがちな、今日はちょっと痛いなって時。

ゼリーを使って改善できるなら問題ありませんが、膣内に痛みを感じる時もありますよね。

一か月の間にはそんなときもあるので、我慢して応じることはありません。

痛みを感じることを伝え、そんな時は射精をお手伝いし愛を確認しあってください。

 

 

妊活中は少し話が変わってくると思います。

しかし、お互いの性に対する理解が不十分で心が離れてしまうことがあっては本末転倒です。

言葉によるコミュニケーションもしっかりとり、思い違いや気持ちのずれは極力なくしたいですね。

 

先日も、セックスレスという言葉のとらえ方の違いから、さらにセックスレスを加速させてしまい、妊活どころか離婚問題にまで発展してしまうご夫婦もありました。

 

 

夫婦といえども相手との性欲を語らずしてマッチさせることは至難の業です。

新婚さんはもちろんですが、年齢とともに変化してくることを無視して同じパターンを繰り返し、良かったことが嫌になってしまう場合もあります。

 

挿入以前に、前戯の有る無し、キスの好き嫌い、時間の長短などなど、思いが食い違っていることってたくさんあるんですよ。

 

セックスレスという言葉に振り回されないで、夫婦でもっと幅広い性や愛を語り合ってくださいね。

 

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