夫婦問題の現場から性を考える、今枝朱美です。
3歳を過ぎる頃になると、男の子がおちんちんをいじりはじめ困ってしまうお母さんが多いと思います。
思春期以降の自愛行為と同じように考え、ドキッとしてしまいます。
確かに気持ちいいことは同じなのですが、意味合いが違います。
心理学者フロイトは快感の感じ方にも発達段階があるといっています。
口唇期・・・生後~1歳頃、指やお母さんの乳首などおしゃぶりする行為の唇から得られる快感。そして心地よさ、安心感、愛を知る。
肛門期・・・1~2歳頃、大便をためたり出したりすることの快感。そして、トイレトレーニングの時期で、失敗を知り、規則を守れる満足感や達成感につながる。
男根期・・・3~6歳頃、性器を触ることによって得られる快感。そして、男女の違いを知り、恋する気持ちを知る。
潜伏期・・・7~12歳、性の活動は一時休止し、エネルギーは、もっぱら知識獲得、人格形成に向けられる。
性器期・・・13歳~、思春期、性欲が性器に集中する時期。性器同士の結合、生殖を目的とした性欲。
性器いじりの頃の幼児性欲は自分に向かう自体性欲で、思春期以降の一般的にいわれる性欲とは違います。
手を下に下げるとちょうどいい場所にあり、触ると気持ちよくて安心し、緊張しているときなどはついつい手が行ってしまいます。女の子でも見られます。
「うわぁ!いやらしい!」などと過剰反応せずに、「大切なところだから汚い手で触るとばい菌が入っちゃうよ。手洗おうね。」とか、「おしっこ我慢してるかと思ってみんなが心配するよ。」とか、それとなくやめたほうがいいことをわからせてあげてください。
そのうちにしなくなるだろうくらいに考え、ほかの遊びなどもっと興味のあるものに集中させてあげて、興奮と満足を提供できると良いですね。
雷を落とすかのような全否定はやめてください。強い罪悪感を感じ、その後の健全な性欲の発達が妨げられることも考えられます。
あまりに執拗に性器を触る場合は、愛情不足を心配してあげることも必要かもしれません。
大切な時期なので、お子さんをよく見てあげてください、お願いします。
この時期の男女を意識し、父親母親を異性として認識するお話、親も少しずつ子離れが必要になるお話は次回といたします。