夫婦相談の現場から性について考える 今枝朱美です。
「怖い人に連れていかれちゃうよ!」
見るからに怖い人が近づいて来たら逃げるだろうし、自分からついていくことはないと思います。
優しい感じで近づいてくるから危険なのです。
小学生になると道を聞かれることもあるかもしれません。
「何か用事かな?」「困っているのかな?」と思い、逃げるタイミングを逃します。
ムーチョさんの記事を読み、確かにと思いました。
私も小学生の時に2度危険な目にあいました。
一度目は夏休み、図書委員の当番で一人で学校に向かう途中、家から出てすぐにちょっと汚い感じのおじさんが声をかけてきました。
「道おしえてほしいから一緒についてきてくれる?」
と言って手をつなごうとしてきました。
「これはよく聞く連れていかれちゃうってやつだな。」
アワアワとなり体が固まりそうでしたが、さっと身をかわし、少し離れたところにいた友だちのお父さんに助けを求め助かりました。
2度目は学校から帰る途中、家まであと30メートルのところで私の前を歩いていた20代くらいのお兄さんが振り向き声をかけてきました。
「○○さんの家を探してるんだけど知らない?」
知り尽くした近所なので
「そんな家はありません。」
と答えると、
「こっちの奥にあると思うから一緒についてきてくれる?」
と言って、路地の奥を指さしました。
路地の奥の家もよく知っているおうちだったので
「違いますよ。」
と答えると、それでも一緒に来てほしいと言いました。
路地の奥に住んでいるおばさんに違うと言ってもらえば気が済むかな?と思い先に進み聞いてあげました。
「そんなうちないねぇ。」
で終わり。
本当はすごく怖くておばさんに助けを求めたかったけど何も言えず、私が平気そうな顔をしていたのか、その男性が普通だったからか、おばさんは家に引っ込んでしまいました。
「この奥にあると思うんだけど、一緒に行ってくれない?」
その奥は何年も使っていない物置があるだけです。これ以上は危ないと思って
「ありませんから。」
と言って身体の震えをおさえながら急ぎ足で家に帰りました。
父に話すと、すぐ外に出ていきましたが、すでに男はいなかったようです。
小学生の私は、誘拐についてどう思っていたのでしょうか?
「女の子はかわいいから一緒に遊びたい」とか、「お金持ちの家から身代金を取ろうと思っている」くらいしか考えていなかったと思います。
その時は2度とも本当に怖かったけど、じゃあ何をされるから怖かったのかと思い返すと、一度目の時は「どこかに連れていかれちゃう」と思い、二度目は「ナイフとかで脅されるかも」と思いました。
小学生の感覚で性的な嫌がらせをされるとは想像していなかったと思います。
平成24年 警察庁発表 子供の犯罪被害対策 13歳未満の子供が被害者となった刑法犯
被疑者の犯行動機の内訳
性交目的とわいせつ画像収集目的を合わせると約85%です。
子どもを狙う不審者はプライベートゾーンを見たり触ったりそれ以上のことがしたいのです。
そしてそんなことは絶対させてはいけないことを、子どもにことあるごとに繰り返し教えてください。
私は親子でシュミレーションし、拒否する訓練を繰り返しするのもいいと思います。
ついて行ってはいけない、逃げる、大声を出して助けを求める、防犯ブザーを持つ事は学校で教えてくれると思いますが、不審者は何が目的であなたを狙うのかを教えることが重要だと思います。
不審者の多くは男性で女の子が狙われることが多く、そして男の子にも危険があることも教えてください。
学校からの帰宅時間に事件発生件数が最も多いようです。
なるべく一人にならないように、どうしても一人になってしまうときには特に気を付けるように伝えてください。
重ねてお願いします。お子さんに教えてください。理由を知っていればもっと強く拒否できます。
不審者はあなたのプライベートゾーンを狙っています。
プライベートゾーンは大切なところなので見せても触らせてもいけません。