夫婦相談の現場から性について考える 今枝朱美です。
「赤ちゃんはどうしてできるの?」
「ドキッ ついに来た」
3歳くらいになりそろそろ来るかもと思っていても、やはり焦ってしまうことでしょう。
3歳の子どもが性交についてついて具体的に知りたいわけではありません。
きっとあかちゃんをテレビで見たり、公園で見かけたりして聞いたのでしょう。
「赤ちゃんかわいいね。赤ちゃんほしい?」と優しく返してあげましょう。
「どうしてできるかなぁ~って思ったの?すごいね」ってほめてあげてください。
説明しようと思ったら、ほかのことをして遊びだしてしまったとかなら、ちょっと言ってみたかっただけかもしれません。
いつでも聞けばいいんだと安心して終わりかもしれません。
「パパもママが大好きでママもパパが大好きで赤ちゃんが欲しいねって相談してつくるんだよ。」
「あなたができたとわかった時はすっごく嬉しくて、お父さんもお母さんも、おじいちゃんもおばあちゃんも、みんなで大喜びしたんだよ」
幸せな気持ちで、望んで赤ちゃんができることを伝えてください。
もう少し大きくなり、本当の意味で疑問に思う頃になったら、「赤ちゃんはどこからくるの?」の絵本などを使い、正しく教えてあげましょう。
恥ずかしいとかいやらしいとかは一切なく、幸せいっぱいな気持ちになりますように。
「赤ちゃんはどこから生まれてくるの?」
「これまた困った見せて説明するべきか?」
別に見せる必要はありません。
「女の人はおしっこの出る穴と、うんちの出る穴の間に、赤ちゃんが出てくる穴があるんだよ。赤ちゃんが産まれる時だけ大きく広がるの。」
「うまく出られないときは、先生にお腹を切って上手に出してもらうこともあるんだよ。」
「大切なところだから、いつもきれいにしてるし、パンツはいて隠してるんだよ。」
で大丈夫です。
今は立ち合い出産が多く、娘の出産のときに2歳のお兄ちゃんも立ち会ったそうです。
「ママのここから赤ちゃんが出てきて、え~ん!え~ん!って泣いたよ。パパもママも泣いたよ。」ってニコニコ嬉しそうに話しています。
どこから産まれてくるかは少し驚いたようですが、それよりみんなが嬉しかったことが心に残るようです。
幼児には幼児の段階の性教育があり、小学生には小学生の段階の性教育があります。
子どもが興味を持ったことに目をそらさずに答えてあげてください。
知らないことは聞かれませんが、もし知らなかったら子どもの興味に沿って一緒に調べて答えてあげれば大丈夫です。
説明の仕方がわからないときも一緒です。
「お母さん、うまく答えられないから調べてみるわ。待っててね。」
間違っても「橋の下から拾ってきたんだよ。」(昔はよく聞きました)と嘘を教えたり、「そんなこと聞くんじゃありません!」「いやらしいこと言って、なんて子なの!」とだけは言わないでくださいね。
性は自分を愛すること、人を愛することです。
正しく知った子どもは自分を大切にします。思春期になっても、大人になっても。